『ダイエットハイ』なんてたぶんずっと続けていられない

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ダイエットハイ

 

摂食障害になった人のなかには

「いつのまにかダイエットがやめられなくなっていた」

なんていう人も多いんじゃないかと思います。

無茶なダイエットがエスカレートすると拒食症になってしまう人がいますが、そのときに「ダイエットハイ(ダイエッターズ・ハイ)」という状態を経験することがあります。

 

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ダイエットハイ(ダイエッターズ・ハイ)ってなに?どんな症状?

ジャンプする女性

 

人は苦しい状態や過度なストレスがかかるような状況では、脳内麻薬と呼ばれる「βーエンドルフィン」という物質が分泌されます。

βーエンドルフィンはモルヒネの6.5倍もの鎮痛作用があり、気分が高揚したり幸福感が得られるという作用があります。

食べないというのはかなりのストレス。

無理なダイエットなどで食べない状態が続くと、このβーエンドルフィンが分泌され、幸福感を感じて食べなくても平気になります。

これがダイエットハイの状態です。

 

空腹感を我慢できるようになり体重計のメモリがどんどん減れば、気持ちはますます高揚。

もっと運動したい。もっともっと頑張って痩せなくちゃ!

そんな心理状態になって、ダイエットがエスカレート。

周りから「痩せたね」と賞賛されるようになると、さらにダイエットにのめりこんでゆく。

そうなると自分の体型を客観的に見ることができなくなり

「私はまだまだ誰よりも太い、もっと痩せなくちゃ」

「もっともっと痩せないと私はみんなみたいに可愛くなれない」

そんな風に思い込むようになってしまい、ダイエットがやめられなくなってしまう。

拒食症になったことのある人なら、経験したことがあるんじゃないでしょうか。

 

ダイエットハイの利点と欠点

ダイエットハイになると

「食べなくても平気になって痩せられるからいいじゃん!」

そう思えますが、いい面ばかりでもありません。

 

ダイエットハイの利点「食べなくても平気、集中力が出てパワーがみなぎる」

ダイエットハイの状態になったとき、食べていないのにめちゃめちゃパワフルになりました。

拒食症の人の特徴に「過活動」がありますが、ダイエットハイで過活動になっていることもあります。

カロリー消費して痩せることしか考えてないからずっと動いてるし、普段しないような運動もしてた。

頭が冴えて集中力も出るので、勉強だってガンガンできた。

今まで出来なかったことができるようになり、自分に自信もつき、もうなんでも出来ちゃえるような錯覚に陥りました。

 

ダイエットハイの欠点「気が大きくなる、性格が変わる」

ダイエットハイな状態のとき。

周りから見たら、痩せすぎな子が無理して動いていて痛々しかったかもしれません。

けれども自分は意欲的でイキイキしていると感じています。

気も大きくなって、まわりの人たちに対して

「なんであんなに食べちゃうんだろ? だから太るんだよ」

とすら思っていました。

自分だってダイエットする前は同じように食べていたのに。

そして痩せている人に対して過度な敵意を持つようになり、自分以外の人が痩せることを許せなくなりました。

自分がいちばん痩せていないと、不安で仕方なくなったのです。

痩せている人を太らせたくて過度に食べることを勧めたり、食べているのを見て安心しないと落ち着かなくなりました。

食べない人がいると食べさせようとして怒りだす。そんな攻撃的な面まで現れました。

 

ダイエットハイはずっと続かない

壊れた赤い糸

 

βーエンドルフィンって、走り続けたときに起こる「ランナーズハイ」のときに出る脳内物質です。

美味しいものを食べたときや、性行為のとき、幸福感を感じたときにも出ます。

そして死の直前には、恐ろしいほどのβーエンドルフィンが出るそうです。

そんなものがダイエットしていてずっと出続けるというのは体の危機であって、だからありえません。

ダイエットハイの状態は危険な状態で、心身ともにいつ異変が起きてもおかしくない状態なのです。

だからダイエットハイはずっとなんて続かない。

 

ずっとβーエンドルフィンが出た状態でいるとそれを抑えようとして、今度は過食に走ったり、太ることへの不安に襲われたりするようになります。

ダイエットハイが終わった後もダイエットがエスカレートするのは、その不安が強すぎて自分を抑制しすぎてしまうからなのかもしれません。

 

確かに拒食症だったとき、毎日不安でいっぱいでした。

太ることも、人と一緒に食事することも嫌だし怖い。

ダイエットハイのときにフルパワーで出来ていたことができなくなり、というか今までの自分の実力に戻っただけなのですが、みなぎるパワーも自信も称賛も失いました。

とくに両親からの「偉いね、いい子だね」という「出来る子」の信頼がなくなり、心配されなくなることがいちばん怖かった。

太ったら失ってしまうであろうものが怖くて、だからこそ抑えられない食べたい気持ち、過食欲求を無理やり抑えつけました。

苦しくて不安で発狂しそうで、そんな不安な気持ちとダイエットハイな状態が繰り返し起こるようになり、過食しては食べない、過食しては食べないを繰り返すようになりました。

 

ダイエットハイの落とし穴

穴をのぞく

 

ダイエットハイな状態のあとの「反動の過食」に逆らわなければ、単なるダイエットのリバウンドで済んでいたのかもしれない。

けれども逆らってしまい「不安と過食欲求」「ダイエットハイ」を繰り返すようになり、摂食障害の地獄に陥ってしまったのです。

βーエンドルフィンが脳内麻薬と呼ばれるように、ダウンとハイを繰り返すそれは中毒患者のよう。

やめられない止められないからダイエットがやめられない。そんな状態。

 

「ダイエットハイは食べなくても平気、痩せられるからいい」なんて。

最高潮な状態がずっと続くわけもなく。

『ダイエットハイ』なんてたぶんずっと続けていられない。

反動の過食と不安は相当なもので、それを無理やりに押さえつけて拒食を貫き通している人の苦しみはかなりのもの。

だから

「拒食症のほうが楽」

なんてことはないと思うのです。

 

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